MENU

ビースターズのテムはなぜ死亡した?事件の真相と犯人を解説

当ページのリンクには広告が含まれています。
チェリートン学園で起きたテム食殺事件の真相とリズを追うレゴシ

※本記事はプロモーションを含みます

『BEASTARS(ビースターズ)』のテムは、友人だったヒグマのリズに襲われ、食殺されて死亡しました。犯人はリズであり、事件の核心は「なぜ大切な友人を食べたのか」にあります。

※この記事では『BEASTARS』のテム食殺事件、犯人リズの正体、大晦日の決闘まで重要なネタバレを含みます。

目次

ビースターズのテムはなぜ死亡した?犯人はヒグマのリズ

結論からいうと、アルパカのテムを食殺した犯人は、チェリートン学園演劇部に所属するヒグマのリズです。

テムもリズも同じ演劇部の仲間で、事件が起きる前から交流がありました。

つまりテムは、見知らぬ肉食獣に偶然襲われたわけではありません。

物語冒頭では、夜の学園内でテムが巨大な肉食獣に追われ、必死に逃げる場面が描かれます。

この時点では犯人の顔までは明かされず、「演劇部員のテムを食べたのは誰なのか?」という大きな謎を残したまま物語が始まるんだよね!

その後、事件から時間が経った第2期の物語でレゴシが犯人を追い始め、真相へたどり着きます。

犯人だったリズは、普段は穏やかで目立たない存在でした。

だからこそ、「あのリズがテムを?」という事実はかなり衝撃的です。

ただ、この事件を理解するときに絶対に切り離してはいけないのが、リズはテムを嫌っていたわけではないという点なんです。

むしろ逆でした。

リズにとってテムは、自分の秘密や苦しみを話せる数少ない相手であり、かなり特別な友人になっていました。

それなのに、なぜ食殺してしまったのか。

事件の流れを整理すると、次のようになります。

  • リズはヒグマとして強大な筋力を持っていた
  • 社会の規則により、力を抑える薬を服用して生活していた
  • 薬の副作用や本当の自分についてテムへ打ち明ける
  • テムが率直に接したことで、リズは強い親近感を抱く
  • リズは「テムなら本来の自分も受け入れてくれる」と期待する
  • 力を抑える薬を飲まない状態でテムと向き合う
  • テムはリズの圧倒的な力に恐怖する
  • リズはその恐怖と拒絶を受け止めきれず、テムを食殺する
  • 事件後、リズは最期の記憶を「友情の証」のように美化していく

ここで大切なのは、テムの死が最初から計画された殺害として描かれているわけではないことです。

一方で、「肉食獣の本能だから仕方がなかった」で終わらせてもいけません。

リズは薬を飲まない状態でテムへ近づき、テムが怖がっているにもかかわらず、その恐怖を正しく受け止めることができませんでした。

そして最終的に、取り返しのつかない食殺へ至っています。

僕がこの事件で一番怖いと思うのは、実は犯行そのものだけではありません。

事件後のリズが、自分にとって耐えられない現実を「美しい友情の思い出」へ変えてしまったことなんです。

「犯人はリズだった」で終わらない。

犯人が、自分のしたことをどう理解し、どう正当化したのか。

そこまで描くからこそ、テム食殺事件は『BEASTARS』を象徴するエピソードになっているんじゃないかなと思います。

テムとリズの間に何があった?食殺までの経緯

テム死亡事件を理解するうえで重要なのが、ヒグマであるリズが日常的に抱えていた問題です。

リズは単純に「大柄で強い肉食獣」というだけではありません。

生まれつき備わった強大な力そのものを、社会から管理されながら生活していました。

リズは力を抑える薬を飲んで生活していた

『BEASTARS』の世界では、大型のクマは身体能力が非常に高く、日常生活の中でも他の動物へ危害を与える危険があります。

そのためリズは、筋力を弱めるための力抑制剤を服用していました。

ところが、この薬には身体への負担があります。

リズは薬による不調を抱えながら生活し、そのつらさを和らげるためにハチミツを口にしていました。

周囲の動物から見れば、リズは「ハチミツ好きで大人しい大きなクマ」。

でも本人にとっては、そのイメージが必ずしも心地いいものだったわけではないんです。

本来なら持っていて当然の身体能力を、「危険だから抑えなければならないもの」として扱われる。

しかも周囲から怖がられないためには、穏やかで安全な存在として振る舞わなければならない。

ここには、かなり強い息苦しさがあります。

そんなリズに対して、表面的な優しさだけではなく踏み込んだ言葉を向けたのがテムでした。

テムはリズを「怖い」と率直に見ていた

テムが特別だった理由は、リズを無条件に「優しいクマ」だと思っていたからではありません。

むしろテムは、リズに対して怖さを感じる部分があることまで率直に示していました。

一見すると、これはリズを傷つけそうな言葉ですよね。

でもリズにとっては逆でした。

周囲が「安全なクマ」としてしか見てくれない中で、テムだけが自分の内側にある危険性まで含めて見ようとしてくれた。

リズはそこに、「本当の自分を見てもらえた」という強い喜びを感じたんです。

そして、力抑制剤を飲んでいることや、その副作用でつらい思いをしていることまで話すようになります。

誰にも簡単には言えなかった弱さを明かせる相手。

その時点で、リズにとってテムは普通の部活仲間ではなくなっていました。

ここまでは、確かに友情なんですよね。

だからこそ、その友情が壊れる瞬間がめちゃくちゃ痛いんです。

リズは「薬を飲まない本当の自分」を受け入れてほしかった

テムと距離が縮まったことで、リズの中には新しい願いが生まれます。

薬によって弱められた自分ではなく、本来の力を持った自分までテムなら受け入れてくれるのではないか

リズはそう期待するようになりました。

そして力抑制剤を飲まない状態でテムと向き合います。

リズ側からすれば、これは信頼を深めようとする行為だったのかもしれません。

「君なら本当の僕を見ても離れないよね」という期待があったのでしょう。

しかしテム側から見れば、意味はまったく違います。

普段よりもはるかに力の強いヒグマが目の前にいる。

しかも自分は草食獣。

頭では友人だと分かっていても、身体が恐怖を感じるのは不自然ではありません。

そして実際、テムはリズを怖がります。

この瞬間、二匹の認識が決定的に食い違いました。

リズは「受け入れてくれるはず」と信じている。

テムは「怖い」と感じている。

リズが信じていた友情と、テム本人の感情が一致していなかった。

ここが食殺事件の出発点なんです。

※画像はAIによるイメージ

リズはなぜテムを食べた?友情を美化した記憶の正体

テムが死亡した直接の原因は、リズがテムへ襲いかかり、そのまま食殺したことです。

ただし、この出来事を「捕食本能が暴走した」で片づけると、リズというキャラクターの一番重要な部分を見落としてしまいます。

テムは食べられることを望んでいなかった

まず最初にはっきりさせておきたいのが、テムは自分からリズに食べられることを望んでいません

物語冒頭でもテムは逃げています。

肉食獣に追われ、恐怖を感じています。

後からリズが語る回想だけを見ると、二匹の最期はまるで強い信頼で結ばれた特別な瞬間だったようにも見えます。

ここが混乱しやすいところなんだよね!

でも実際には、テムはリズを拒絶しています。

リズの強大な身体を目の前にして恐怖し、肉食獣に対する嫌悪や恐れを表に出しました。

リズはそれを受け入れられませんでした。

「テムだけは分かってくれる」

そう信じていた相手から、まさに自分が最も恐れていた反応を向けられてしまったからです。

そして、そのショックと捕食衝動が重なる中で、リズはテムを食殺します。

つまりこの事件は、信頼していた相手だからこそ起きた悲劇でもあるんです。

リズはテムとの最期を「友情の完成」に書き換えた

事件後、リズはテムとの関係について奇妙な認識を持つようになります。

自分がテムを一方的に食殺したのではなく、

「テムは本当の自分を受け入れてくれた」

「二匹だけの特別な関係だった」

「食殺も自分たちの友情の一部だった」

という形へ記憶を変えていくんです。

これは単純な記憶喪失ではありません。

僕は、現実の記憶を自分が耐えられる意味へ変換した状態と見るのが一番分かりやすいと思っています。

本当の現実はかなり残酷です。

大切に思っていた友人が、自分を怖がった。

その友人を自分が食べた。

しかも、その相手はもう二度と本心を語ることができません。

この事実をそのまま直視すれば、リズが自分自身を保てなくなっても不思議ではありません。

だからリズは、「テムは最終的に僕を受け入れてくれた」という物語を作る必要があった。

僕はここがテム事件最大の怖さだと思います。

リズはテムの気持ちを理解したのではなく、もう反論できないテムの気持ちまで自分で決めてしまった。

友情を求めていたはずなのに、最後には相手の意思そのものを奪ってしまったわけです。

リズには罪悪感がなかったのか?

ここからは僕の解釈です。

リズを見ると、「友人を食べたのに反省していない」と感じる人も多いと思います。

確かにリズは長い間、自分の行為を正当化しています。

ただ、僕には完全に罪悪感がないというより、罪悪感を真正面から認めることができなかったように見えるんです。

もし本当に何も感じていないなら、「テムとの友情は本物だった」と何度も自分へ言い聞かせる必要はありません。

記憶を美化する必要もない。

むしろ必死に美しい思い出へ変換していること自体が、現実との矛盾を本人もどこかで感じていた証拠に見えます。

だからレゴシに「それは友情ではない」と突きつけられたとき、リズは激しく反発します。

否定されたのは単なる意見ではありません。

テムを食べたあとも自分が生きていくために作り上げた物語そのものだったんじゃないかなと思います。

レゴシはどうやってテム食殺事件の犯人リズへたどり着いた?

テム食殺事件は、物語冒頭ですぐ解決する事件ではありません。

事件から半年ほど経ったあとも犯人は捕まっておらず、チェリートン学園には不安が残っていました。

そこでレゴシが改めて犯人捜しへ動き出します。

原作では9巻から10巻にかけて真相へ大きく近づき、10巻では「真犯人が身近にいた」ことが物語の中心になります。

レゴシ自身も犯人から襲撃を受ける

犯人を探すレゴシは、正体不明の大型肉食獣から襲撃を受けます。

この時点で犯人は、レゴシが真相に近づくことを警戒していました。

レゴシは圧倒的な力で押さえつけられますが、それでも相手の身体的な特徴を手掛かりとして記憶します。

普通のミステリーなら指紋や証拠品を追うところですが、『BEASTARS』では動物としての嗅覚や味覚、身体感覚が推理の一部になっているんですよね。

この世界観ならではの犯人捜しになっているのが面白いところです。

さらにレゴシは、自分が犯人に勝つためだけではなく、肉食獣としての本能そのものと向き合う必要があると考えます。

そこでジャイアントパンダのゴウヒンのもとで修業を始めました。

肉食を断ち、食肉への執着と向き合いながら身体と精神を鍛えていきます。

この修業も、のちのリズとの決闘につながる重要な過程です。

キビの事故をきっかけにリズを追及する

大きな転機になるのが、演劇部で起きた事故です。

クロヒョウのタオが練習中、アリクイのキビへ力をかけすぎ、腕に重傷を負わせてしまいます。

この場面は、肉食獣と草食獣の身体能力の差が、悪意のない接触でも深刻な結果を生むことを強烈に示しています。

そしてその直後、レゴシはリズへ疑いを向けます。

テムを食べたのはリズではないか。

ここでリズが真犯人だと明らかになっていくんです。

さらに、その場にドールビッグホーンのピナが居合わせ、秘密を知ってしまいます。

ここから物語は、「犯人は誰なのか」というミステリーから、「リズの価値観をレゴシがどう否定するのか」という対立へ変化します。

リズは、自分とテムの食殺には特別な意味があったと信じている。

レゴシは、それを友情とは認めない。

二匹の対立はどんどん激しくなり、学校内でも直接衝突します。

そして最終的に、12月31日の大晦日に決着をつけることになるんです。

レゴシとリズの大晦日の決闘はどう決着した?

レゴシとリズの最終決戦は、大晦日に行われます。

原作では12巻でクライマックスを迎え、アニメ第2期では第23話から第24話にかけて描かれました。

この決闘は、単なる「主人公対犯人」の喧嘩ではありません。

肉食獣が草食獣とどう関係を築くのか。

その考え方が正反対の二匹による衝突なんです。

リズは力抑制剤をやめ、本来のヒグマの力で戦う

決戦に向けてリズは力抑制剤の服用をやめます。

これによって、本来のヒグマとしての強大な身体能力を取り戻していました。

ハイイロオオカミのレゴシも強い肉食獣ですが、真正面からの力比べではリズが圧倒的です。

レゴシは激しく追い込まれます。

ただしレゴシがリズと戦う理由は、「悪い犯人を倒したい」だけではありません。

レゴシ自身も肉食獣です。

物語序盤ではハルを襲いかけ、自分の捕食本能に恐怖した経験があります。

だからこそリズを見たときに、「自分とはまったく違う怪物」と切り離すことができない。

レゴシはリズを、一歩違えば自分もなっていたかもしれない姿として見ています。

※画像はAIによるイメージ

ルイの足を食べたレゴシを見てリズの考えが崩れる

レゴシが追い詰められたところへ現れるのが、アカシカのルイです。

ルイはシシ組を抜け、レゴシのもとへ駆けつけます。

そしてルイは、自分の足を食べるようレゴシへ求めました。

レゴシは拒みます。

大切な草食獣の友人の肉を食べることは、彼が避け続けてきた行為だからです。

それでもルイは、自分の意思を明確に示します。

レゴシは葛藤した末、その思いを受け取り、ルイの足を食べて力を得ました。

この場面を見たリズは、決定的な現実を突きつけられます。

自分とテムの関係とは違う。

レゴシとルイの間には、生きている二匹の意思によって成立した信頼と同意が存在している。

一方でテムは、自分から食べられることを選んだわけではありません。

逃げ、恐怖し、拒絶しました。

それなのにリズは事件後、「テムも受け入れてくれた」と意味を書き換えた。

この差を目の前で見せつけられたことで、リズは自分がテムとの間にあると信じていた「絆」を振り返ります。

そして最終的に、レゴシへの敗北を認めるんです。

僕は、この場面で一番重要なのは腕力の勝敗ではないと思っています。

リズが本当に負けたのは、自分が守り続けてきた「テムとの美しい友情」という物語が崩れた瞬間です。

レゴシとルイは、食肉という極端な行為に至っても相手の意思を確認し合っている。

リズとテムは、最後の最後で相手の意思がすれ違った。

同じ「肉食獣が草食獣を食べる」という行為を並べることで、その違いをこれ以上ないほど強烈に見せているんですよね。

テム死亡事件のその後は?リズ・レゴシ・ルイはどうなった?

大晦日の決闘を終えたあと、リズは死亡しません。

テム食殺事件の犯人として罪と向き合うことになり、チェリートン学園から姿を消します。

一方で、レゴシも何も失わずに事件を解決したわけではありません。

ルイの意思があったとはいえ、草食獣の肉を食べた行為は社会的には重大です。

その結果、レゴシには食肉の前科が残ります。

のちの物語でも、この前科はレゴシの人生へ影響し続けます。

そしてレゴシはチェリートン学園を辞め、学園の外で生きていく道を選びました。

ルイも生存しています。

足を失ったことによって身体的な変化は残りますが、彼自身の物語もそこで終わりではありません。

つまりテム食殺事件は、「犯人が捕まって一件落着」という話ではないんです。

テムの死から始まった事件が、

リズの人生を壊し、レゴシを学校の外へ押し出し、ルイにも消えない傷を残した。

登場人物たちの進路そのものを変えています。

物語のかなり早い段階で死亡したテムが、その後もこれだけ長く影響を残す。

この構造は本当にすごいですよね。

テム本人が登場し続けなくても、「彼が死んだ理由」を考えることが、そのまま『BEASTARS』全体のテーマを考えることにつながっていくんです。

なぜテム死亡事件はビースターズで重要なのか?僕なりの考察

ここからは僕自身の考察です。

テム食殺事件が作品全体で重要なのは、単なる犯人当てのミステリーだからではありません。

「肉食獣と草食獣は、本当に相手を理解しながら共存できるのか?」という『BEASTARS』最大級の問いが、この事件に凝縮されているからです。

テムとリズには友情があったからこそ悲劇になった

僕がまず強調したいのは、テムとリズの友情まで全部偽物だったわけではないということです。

二匹は最初から敵同士ではありません。

リズはテムに悩みを打ち明けていました。

テムもリズの内側へ踏み込もうとしていました。

少なくとも事件前には、二匹の間に友情が育っていたと考えられます。

だからこそ怖いんです。

友情がなかったから壊れたのではない。

友情があっても、相手を理解したつもりになれば関係は壊れる。

リズは「テムなら受け入れてくれる」と信じました。

でも、その判断にテム本人の確認はありませんでした。

リズにとっては信頼でも、テムにとっては突然危険な姿を見せられた出来事だったかもしれない。

このズレを埋める前に、「分かってくれるはず」という期待だけが先へ進んでしまった。

僕には、ここが悲劇の核心に見えます。

レゴシとリズは正反対ではなく、実はよく似ている

リズとレゴシは、一見すると「悪い肉食獣」と「正しい肉食獣」に見えます。

でも実際は、かなり似ています。

二匹とも強い肉食獣です。

二匹とも草食獣に対して特別な感情を抱いています。

そして二匹とも、自分の捕食本能と向き合わざるを得なくなりました。

レゴシ自身もハルを襲いかけています。

だからレゴシには、リズを完全な他人として断罪することができません。

「自分もああなっていたかもしれない」

その感覚があるからこそ、レゴシの言葉には重みがあるんですよね。

二匹の決定的な違いは、本能があることではなく、本能をどう扱うかです。

リズは、自分の本能や強大な力を「本当の自分」と強く結びつけました。

そしてテムを食べてしまったあと、その出来事まで友情の一部にしてしまった。

レゴシは、自分にも危険な欲望があることを理解しています。

それでも「本能があるから仕方がない」とは考えません。

自分の選択として扱い続けます。

『BEASTARS』が描いているのは、「本能を消せば正しくなれる」という話ではありません。

本能を抱えたまま、相手を傷つけないために何を選ぶか。

そこに責任があるんじゃないかなと思います。

テムとルイの違いは「同意」だけではない

リズとテム、レゴシとルイ。

この二組を比べると、まず注目されるのが同意の違いです。

テムは逃げました。

ルイは自分から足を差し出しました。

もちろん、この差は非常に大きいです。

でも僕は、それだけではないと思っています。

もう一段深い違いは、相手の意思を最後まで相手自身のものとして扱っているかどうかです。

リズはテムの死後、「テムは自分を受け入れてくれた」と決めてしまいました。

亡くなったテムは反論できません。

本当は怖かったとしても、その意思を訂正することもできません。

リズはテムを大切に思いながら、最後にはテムの心まで自分の物語の中へ閉じ込めてしまった。

一方でレゴシは、ルイの申し出をすぐには受け入れていません。

拒否し、葛藤し、何度も意思を確かめる。

ルイも自分の意志を貫く。

そこには双方向のやり取りがあります。

僕はこの差こそ、「友情を信じること」と「相手の意思を尊重すること」の違いを表しているように感じます。

テム事件で一番怖いのは「分かり合ったつもり」になること

テム食殺事件は、肉食獣と草食獣という極端な設定で描かれています。

でも、この事件の構造自体はかなり身近です。

「親友なんだから分かってくれる」

「このくらいなら許してくれる」

「わざわざ確認しなくても相手の気持ちは分かる」

こういう思い込みって、現実の人間関係でも起こりますよね。

距離が近いほど、相手を理解しているという自信が生まれます。

そしてその自信が強くなりすぎると、相手本人の言葉より「自分が知っている相手像」を優先してしまうことがある。

リズもまさにそうでした。

テムを知らなかったわけではありません。

むしろ大切に思っていた。

だからこそ「テムなら受け入れる」と思い込んでしまった。

僕はここに、この事件ならではの残酷さがあると思っています。

相手を大切に思っていることと、相手を正しく理解していることは同じではない。

テム食殺事件は、肉食と草食の問題だけではなく、人と人が分かり合うことそのものの難しさまで描いているんじゃないかな。

まとめ|ビースターズのテムはリズに食殺され死亡した

『ビースターズ』のテムを死亡させた犯人は、同じチェリートン学園演劇部に所属していたヒグマのリズです。

リズは強大な力を抑える薬を飲みながら生活し、その苦しみや本音をテムへ打ち明けることで友情を深めていきました。

しかしリズは、「テムなら力を抑えていない本当の自分まで受け入れてくれる」と期待します。

実際のテムは、目の前に現れたヒグマ本来の力へ恐怖を感じました。

その拒絶をリズは受け止めきれず、最終的にテムを食殺してしまいます。

さらに事件後、リズは「テムとの食殺は特別な友情の証だった」と記憶を美化しました。

ところが大晦日の決闘で、レゴシとルイの強い信頼関係を目の当たりにします。

そこでリズは、自分がテムとの間にあると思い込んでいた絆との違いに直面し、レゴシへの敗北を認めました。

テムは物語の序盤で死亡するキャラクターです。

それでも彼の死は、リズだけでなくレゴシやルイの人生、その後の物語全体まで大きく変えています。

本能を持つことそのものではなく、その本能とどう向き合い、相手の意思をどう尊重するのか。

『BEASTARS』が描き続ける大きなテーマは、すでにテム食殺事件の中に凝縮されていたんじゃないかなと思います。

よくある質問

ビースターズのテムを殺した犯人は誰?

テムを食殺した犯人は、ヒグマのリズです。

テムとリズはチェリートン学園演劇部の仲間で、事件前には親しい関係を築いていました。

テムはリズに食べられることを望んでいた?

いいえ。

テムは事件当時、リズを恐れて逃げています。

リズが後から「テムは自分を受け入れていた」と考えている部分は、事件後に美化された記憶として読み取る必要があります。

リズはレゴシとの決闘で死亡した?

リズは死亡していません。

大晦日にレゴシと戦い、レゴシとルイの関係を目の当たりにしたことで自分の考えと向き合い、テム食殺事件の犯人として罪を負うことになります。

※PRを含みます。テムとリズの関係や大晦日の決闘を原作で読み返したい場合は、コミックシーモアで『BEASTARS』の配信状況や試し読みできる範囲を確認できます。配信作品・無料範囲・キャンペーンは変更される場合があるため、利用前に最新条件を確認してください。
👉 コミックシーモアで『BEASTARS』の配信状況を確認する

ジョウスター

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次