『ブラッククローバー』のウィリアム、ランギルス、ライア、ファナ、マルスは、才能や生まれによって与えられた役割と、自分で人生を選び直す姿が重なる5人だよ。
ウィリアムとパトリの正体、人間とエルフのファナの違い、マルスが二種類の魔法を扱う理由まで整理すると、白夜の魔眼編・魔女の森編・エルフ転生編を結ぶ伏線がかなり見えやすくなる!
ブラッククローバーのウィリアムとは?パトリとの正体と世界樹魔法を解説
ウィリアム・ヴァンジャンスは、魔法騎士団「金色の夜明け」を率いる団長で、世界樹魔法を操る魔道士だ。
さらに彼の身体にはエルフのパトリの魂が宿っており、物語前半における最大級の謎の一つにつながっている。
ウィリアムの誕生日は12月24日。アニメでは小野大輔さんが声を担当している。
顔には生まれつき大きな痣があり、貴族の隠し子として育った幼少期には、その出生や外見を理由につらい扱いも受けてきた。
そんなウィリアムの人生を大きく変えたのが、のちの魔法帝ユリウス・ノヴァクロノだ。
ユリウスは彼の珍しい世界樹魔法に興味を示すだけでなく、魔法騎士として歩む道を開いた。
ウィリアムが身につけている仮面も、彼の過去と無関係ではない。
顔を隠しながら生きてきた青年が、自分の力を認めてくれる人物と出会い、やがて最強クラスの魔法騎士団を率いるまでになる。この経歴だけでもかなりドラマチックだよね!
そして同じ時期にユリウスから才能を見いだされた人物が、ヤミ・スケヒロだった。
後にウィリアムは金色の夜明け、ヤミは黒の暴牛の団長になる。
規律と実績を重んじるエリート集団を率いるウィリアムと、個性的な団員を受け入れていくヤミ。
個人的には、この2人は単なる同期ではなく、異なる形の「団長とは何か」を見せる対照的な存在だと感じる。
ウィリアムの世界樹魔法は何が強い?
ウィリアムの魔法属性は世界樹魔法だ。
巨大な樹木や根を展開し、敵への攻撃だけでなく、拘束や魔力吸収、広範囲への干渉まで可能にする。
代表的なのが「ミスティルテインの大樹」。
巨大な樹を出現させる大規模な魔法で、ウィリアムが一対一の決闘だけではなく、大人数が入り乱れる戦場に強いことを象徴している。
僕は世界樹魔法を、本人が敵を倒すためだけではなく、戦場そのものを味方に有利な形へ変える魔法だと考えている。
金色の夜明けという大規模な騎士団を率いるウィリアムに、とても似合った能力だよね。
しかも世界樹魔法の特殊性は、その後のスペード王国編でも大きな意味を持つ。
冥府と現世をつなぐ「クリフォトの樹」を生み出す計画では、ウィリアムの世界樹魔法とヤミの闇魔法が重要な鍵として狙われる。
つまりウィリアムの才能は、彼を団長へ押し上げただけじゃない。
強大で珍しい才能だったからこそ、世界規模の危機に利用される立場にもなってしまったんだ。
ウィリアムとパトリは同一人物なの?
結論は、ウィリアムとパトリは別人格・別の魂を持つ存在だ。
ウィリアムの身体にパトリの魂が転生し、一つの肉体を二つの魂が共有していた。
パトリは500年前に滅ぼされたエルフ族の一人。
転生後は本物のリヒトを名乗り、「白夜の魔眼」の頭首としてクローバー王国への復讐を進めていた。
重要なのは、ウィリアムが何も知らず完全に操られていたわけではない点だ。
ウィリアムにとってユリウスは、自分を認めて人生を変えてくれた恩人。
一方のパトリも、幼少期から同じ身体の中で存在し続けた特別な相手だった。
ウィリアムは二人のどちらかだけを自分で選ぶことができず、最終的な決着をユリウスとパトリに委ねる。
その結果、パトリとユリウスの戦いが起こり、クローバー王国全体を巻き込むエルフ転生事件へつながっていった。
ここで僕が面白いと思うのは、ウィリアムの「優しさ」が長所だけとして描かれていないことだ。
両方を大切に思えた優しさが、どちらかを止める決断ができない弱さにもなった。
そしてヤミがクセの強い団員たちを信頼しながらも、必要な場面では自分で決断する人物として描かれることを考えると、同期である二人の団長像の違いもより鮮明になるんじゃないかな。
エルフ転生事件後のウィリアムはどうなった?
事件後もウィリアムは金色の夜明けの団長として活動を続ける。
ただし本人は、自分の選択が王国へ大きな被害を与えた事実を重く受け止めている。
事情があったから何も責任を負わなくていい、という描き方ではない。
その後は団員を守る立場として再び戦い、スペード王国との戦いではゼノンたちの襲撃を受ける。
僕にはこの流れが、ウィリアムの「選び直し」に見えるんだ。
一度は決断できず大きな過ちへつながった人物が、それでも終わりではなく、今度は自分の団と仲間のために力を使い続ける。
『ブラッククローバー』らしい再起の描き方だよね!
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ウィリアムとパトリの関係は、正体を知ったあとで序盤から読み返すと、仮面や言動の意味がまったく違って見えてくる。
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ブラッククローバーのランギルスとは?フィンラルとの兄弟関係は?
ランギルス・ヴォードは、金色の夜明けで副団長を務めた攻撃型の空間魔法使いで、フィンラル・ルーラケイスの異母弟だ。
兄と同じ空間魔法を使いながら、その性質が正反対なのが大きな特徴になっている。
ランギルスの誕生日は9月27日。アニメでは石川界人さんが声を担当している。
フィンラルの空間魔法は、人や物を別の地点へ移動させる支援型。
対するランギルスは、対象が存在する空間そのものを抉り取るように消し去る攻撃型の空間魔法を使う。
同じ「空間魔法」というエンジンを積んでいるのに、兄は輸送機、弟は戦闘機みたいな違いなんだよね!
ランギルスの能力は非常に攻撃性が高く、通常の防御では受け止めにくい。
金色の夜明けで副団長の地位にいたことにも納得できる実力者だ。
なぜランギルスはフィンラルを見下していた?
ランギルスは幼い頃から魔法の才能を評価され、ヴォード家を継ぐ人物として期待されてきた。
一方、兄のフィンラルは攻撃型の空間魔法を使えず、家を離れて黒の暴牛へ入っている。
その環境の中で、ランギルスは「自分のほうが優れている」という価値観を強めていった。
ところが兄弟をよく見ると、ランギルスが持っていない強さをフィンラルは持っている。
フィンラルは人との関係を築き、仲間と連携し、自分の空間魔法を誰かを助けるために使える人物だ。
ランギルスは才能では高く評価されている。
それでも兄には、自分とは違う形で周囲から必要とされる力がある。
僕はランギルスのフィンラルへの感情には、単純な優越感だけではなく、自分が持っていないものを兄が持つことへの苛立ちや劣等感も混ざっていたように感じる。
王撰騎士団選抜試験では、その感情が激しい形で表面化する。
ランギルスはフィンラルを追い詰め、勝敗が決したあとも危険な攻撃を続けようとし、アスタたちが割って入った。
ただし、この時期のランギルスを本人の性格だけで断定するのも危険だ。
後に彼の身体がエルフのラトリの転生先だったことが分かり、転生へ向かう影響も物語に重なってくる。
ランギルスに転生したラトリとは?
ランギルスは、エルフ族のラトリの転生先だった。
エルフ転生が本格的に発動するとラトリの魂が表へ出て、ランギルスの肉体はクローバー王国側の魔道士たちと敵対する。
そこで弟を止めるために戦う側へ回るのがフィンラルだ。
この逆転が熱いんだよね!
ずっと「弱い兄」と見られてきたフィンラルが、自分の得意な支援魔法や仲間との連携を使い、今度は弟を救う側になる。
エルフ転生事件を経た後のランギルスは、以前のままではない。
アニメ第154話では大きく成長したユノと向き合い、自分の立場と強さを見つめ直す姿も描かれた。
さらにスペード王国との戦いでは、自らも修行を積んだうえでユノたちとゼノンへ立ち向かう。
僕はランギルスを「嫌味な天才」という一言だけで終わらせるのはかなりもったいないと思う。
才能を他人より上か下かで測る道具にしていた青年が、フィンラルや仲間を通して、自分一人で完結しない強さを知っていくキャラクターなんだ。

ブラッククローバーのライアとは?模倣魔法と“不実”の意味を考察
ライアは、白夜の魔眼の最高戦力「三魔眼」の一人で、“不実”を冠する模倣魔法の使い手だ。
ライア、ヴェット、ファナの3人が三魔眼として登場し、白夜の魔眼の中でも別格の戦闘力を見せる。
アニメでライアの声を担当するのは森田成一さん。
最大の特徴である模倣魔法は、他人の魔法をコピーして自分でも使用できるという非常に特殊な能力だ。
ただし、相手の技を一度見ただけで何でも自由にコピーできる能力ではない。
ライアが魔法を模倣するには、対象となる魔道士の魔導書に触れておく必要がある。
そのため能力だけを見ると万能に思えるけれど、実際には「どうやって相手の魔導書へ接触するのか」という条件が存在する。
変身能力などを活用して相手へ近づくライアの戦い方にも、この特徴が生かされているんだ。
さらにライア自身がエルフとして非常に大きな魔力を持っている。
コピーした技でも、使用するライア側の魔力量が大きいことで高い威力を発揮できるのが厄介なところだ。
一方で、アスタの反魔法は通常の魔法とは仕組みが異なる。
ライアは剣の形を模倣することはできても、反魔法そのものまで同じように再現することはできなかった。
つまり模倣魔法にも、魔力によって成立する魔法をコピーする能力である以上の限界があるわけだね。
ライアと本物のリヒトはどんな関係?
ライアは500年前のエルフ族で、本物のリヒトを知る人物の一人だ。
ここは「リヒト」を名乗って白夜の魔眼を率いたパトリと混同しないようにしたい。
ライアは本物のリヒトや仲間たちと同じ時代を生き、エルフ族が滅ぼされた悲劇を背負っている。
普段は気だるそうで軽い口調を使うけれど、その内側には500年前の記憶と人間への不信が残っていた。
そして僕が特に面白いと感じるのが、ライアの二つ名である“不実”と模倣魔法の組み合わせだ。
模倣とは、自分以外の誰かを観察し、その力を自分のものとして再現する能力。
一方のライアは、嘘や他人の言葉の裏側に敏感な人物でもある。
つまり彼は「自分ではない何者かを演じられる魔法」を持ちながら、むしろ他人の本心や偽りを見抜こうとする側でもあるんだよね。
僕には“不実”という名前が、単なる悪役らしい肩書ではなく、ライア自身の矛盾を表した言葉にも見える。
エルフ転生事件後のライアはどうなった?
エルフ転生編では本来のエルフとしての力を取り戻し、メレオレオナとも激しい戦いを繰り広げる。
しかし物語が進むにつれて、500年前に起きた惨劇が、エルフたちが信じ続けていた「人間側の単純な裏切り」だけでは説明できない事件だったことが判明していく。
復讐するために生きてきたライアたちは、自分たちの憎しみの前提そのものと向き合うことになるわけだ。
事件後、ライアは二度目の転生を果たしたヴェットやエルフのファナらとともに生き残る。
ここまで描かれるからこそ、『ブラッククローバー』のエルフたちは単なる「倒して終わる敵」ではない。
誤った認識の中で復讐へ進んだ者が、真実を知った後にどう生きるかまで描かれる存在なんだ。
ブラッククローバーのファナとは?人間とエルフの違いを時系列で整理
ファナについて最初に固定しておきたい答えは、マルスと育った人間のファナと、500年前のエルフ族であるファナは別人ということだ。
エルフのファナが同名の人間ファナの身体へ最初の転生を遂げたため、三魔眼として登場した時期だけ二人の存在が重なっている。
ここは『ブラッククローバー』でも特に混乱しやすいところだよね。
時系列で整理すると理解しやすい。
- 人間ファナ:ダイヤモンド王国でマルスとともに育つ
- 人体実験後:人間ファナは倒れるが、禁術によって復活する
- 三魔眼時代:人間ファナへ邪眼が埋め込まれ、エルフのファナが最初の転生を遂げる
- 魔女の森:アスタたちとの戦いを経て禁術による状態が解かれ、人間ファナがマルスと再会する
- その後のエルフファナ:ヴェットとともに別の器で二度目の転生を遂げ、二人のファナが別々に存在する形になる
この順序で覚えておけば、「魔女の森でファナが戻ったのに、なぜ後でエルフのファナがいるの?」という疑問も解消しやすい。
人間ファナとエルフファナは何が違う?
人間ファナは、マルスと一緒にダイヤモンド王国の施設で育った少女だ。
過酷な魔導戦士育成の対象となり、人体実験の中で倒れるものの、その後禁術によって復活し、白夜の魔眼側で行動することになる。
一方のエルフファナは、500年前に存在したエルフ族。
リヒトたちと同じ時代を生きていた別の魂だ。
そして人間ファナに邪眼が埋め込まれたことで、エルフファナがその身体へ最初の転生を遂げる。
これが「三魔眼・憎悪のファナ」として登場した状態だ。
だから三魔眼ファナを見たときに、
「マルスの幼なじみが、そのまま自分の意思で白夜の魔眼へ入った」
と理解するとズレてしまう。
身体はマルスが知る人間ファナでも、表へ出ていたエルフとしての人格や500年前の記憶は別の存在なんだ。
三魔眼ファナはなぜサラマンダーを使えた?
三魔眼のファナには炎を司る四大精霊の一角、サラマンダーが宿っていた。
巨大な炎の力を操り、魔女の森ではアスタたちの前に強敵として立ちはだかる。
サラマンダーは特定の一人だけに永久に固定される存在ではなく、その後はフエゴレオン・ヴァーミリオンに宿る。
三魔眼ファナが圧倒的だったのは精霊の力だけではない。
彼女自身の炎魔法に加えて、人間ファナの身体に施された改造の影響から、本来とは異なる鉱石系の魔法まで現れる。
ここでマルスとの過去が伏線としてつながってくるんだ。
魔女の森で人間ファナはどう解放された?
魔女の森では、マルスが三魔眼となったファナと再会する。
ただし、マルスが呼びかけただけでエルフ転生が解除されたわけではない点には注意したい。
ファナの中にはマルスと過ごした人間としての記憶が残っており、マルスとの再会がそれを呼び起こす大きなきっかけになる。
そして戦いの中でアスタの反魔法が邪眼・禁術による状態へ作用し、ファナはそこから解放されていく。
その後、人間ファナはマルスとの再会を果たす。
一方で、500年前のエルフファナという魂の存在自体が「人間ファナと完全に同一化して消滅した」わけではない。
エルフファナは後にヴェットとともに二度目の転生を遂げる。
このため以降は、マルスと育った人間ファナと、500年前のエルフファナを完全に別の人物として扱える状態になるんだ。

なぜ作者は「ファナ」という同じ名前の二人を重ねたのか?
ここからは僕なりの考察だよ。
同名の二人をあえて一つの身体で重ねる構成は、「誰の人生を生きているのか」という『ブラッククローバー』のテーマを強く見せる仕掛けになっているように感じる。
人間ファナはダイヤモンド王国によって人生を利用され、さらに別の時代を生きたエルフの魂まで重ねられる。
本人の意思とは無関係に、「兵器」「復讐者」という二重の役割を背負わされてしまったわけだ。
だから魔女の森で重要なのは、単に敵の洗脳が解けたことだけじゃない。
マルスと過ごした自分自身の記憶を取り戻し、“人間ファナの人生”へ戻ってくることに意味があるんじゃないかな。
ブラッククローバーのマルスとは?炎と鉱石の二属性を使える理由は?
マルスは、ダイヤモンド王国の魔導戦士で、本来の鉱石魔法に加えて、人体改造によってファナ由来の炎魔法も使える人物だ。
二種類の属性を扱えるのは生まれつきではなく、ダイヤモンド王国で施された人工的な強化が原因になっている。
マルスの誕生日は1月8日。
ダイヤモンド王国では魔導戦士として育てられ、身体へ魔導石を埋め込むなどの改造を受けた。
その背景にいるのが魔導学者モリス・リバルダートだ。
モリスはマルスを洗脳し、人体改造を施した人物でもある。
つまりマルスの異常な強さは、本人が望んで手に入れた「才能の証明」ではない。
国が強力な魔導戦士を作るため、子どもの人生と身体そのものを利用した結果なんだ。
マルスが鉱石魔法と炎魔法を使えるのはなぜ?
マルス本来の属性は鉱石魔法だ。
人体改造によってファナ側の魔法の性質が組み合わされ、炎属性の回復魔法も扱えるようになった。
一方、人間ファナの側にもマルス由来の鉱石系魔法が現れる。
ここで「ファナの魔導書のページをそのままマルスへ移植した」と単純化して理解するより、魔導戦士を作る改造によって二人の魔法の性質が人工的に組み合わされたと捉えるほうが分かりやすい。
マルスの鉱石と炎。
ファナの炎と鉱石。
二人に互いの魔法が重なっていること自体が、ダイヤモンド王国で何をされたのかを示す重要な伏線なんだ。
だから初登場時のマルスが回復系の炎魔法を使えることも、後の魔女の森でファナが鉱石魔法を見せることも別々の設定ではない。
同じ人体改造の過去から生まれた現象として一本につながっている。
マルスと人間ファナには何があった?
マルスと人間ファナは、幼少期からダイヤモンド王国の施設で一緒に育った。
二人は魔導戦士候補として訓練を受け、いつか外へ出られる未来を思い描いていた。
しかし実際に行われていたのは、子どもの未来を育てる教育ではない。
より強い兵器を生み出すための過酷な競争と人体実験だった。
その過程でマルスはファナを失ったと思い込み、感情を押し殺すようになっていく。
魔宮編で登場したマルスが無機質で、敵を倒すことだけを目的にしているように見えたのは、この過去とつながっている。
そこで出会うのがアスタだ。
アスタには魔力がない。
対するマルスは、国によって人工的に強化された強大な魔力と魔法を持つ。
条件だけなら正反対だよね。
ところがアスタは、魔力の有無で自分の価値を決めず、仲間を守るために何度でも立ち上がる。
その姿とぶつかったことで、マルスは自分の中に残っていた人間らしい感情を取り戻していく。
僕はここがマルスというキャラクターの核心だと思う。
「力を持たされた少年」と「力を持たずに生まれた少年」が出会い、どちらも与えられた条件ではなく自分の意志で未来を決めようとする。
アスタとの対比があるから、マルスの変化がより強く響くんだ。
魔女の森でマルスはファナを救えた?
魔女の森でマルスは、白夜の魔眼として戦うファナと再会する。
彼が目の前のファナをただの敵として処理しなかったことが大きなポイントだ。
マルスは過去を共有した少女としてファナへ向き合う。
その呼びかけは人間ファナの記憶を呼び戻すきっかけになり、さらにアスタたちとの戦いを通じて禁術による状態から解放され、二人は再会する。
魔宮編のマルスを思い返すと、ものすごい変化だよね。
最初は国から命じられるまま他国へ侵入し、敵を排除する兵器のような存在だった。
でも魔女の森では、自分で「誰を守りたいか」を選んでいる。
個人的には、マルスとファナの関係を恋愛だけで説明するより、過酷な施設の中で互いが「外の世界にも未来がある」と信じるための存在だったと見るほうがしっくりくる。
失ったと思っていたその相手を自分の意思で取り戻そうとするからこそ、マルスの成長が完成するんじゃないかな。
原作では魔宮編から魔女の森編まで続けて読むと、マルスの炎魔法、ファナの鉱石魔法、二人の記憶が一本の伏線としてつながる感覚を味わいやすい。
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ウィリアム・ランギルス・ライア・ファナ・マルスに共通するテーマとは?
5人を一緒に見る意味は、「与えられた才能や役割」と「自分で選ぶ人生」の対立が、それぞれ違う形で描かれているからだ。
プロフィールだけではバラバラに見える5人だけど、人生を左右したものを並べると共通点がはっきりしてくる。
ウィリアムは貴族の隠し子として生まれ、身体にはパトリの魂を宿した。
ランギルスは優秀だったからこそ、「家を継ぐ才能ある弟」という役割を周囲から期待された。
ライアは500年前の惨劇を経験したエルフとして、過去の憎しみを背負い続けた。
人間ファナとマルスは、魔法の才能があったからこそダイヤモンド王国の魔導戦士育成へ組み込まれ、身体まで改造された。
全員、自分の人生のスタート地点を自分では選んでいない。
でも、その後に何を選ぶかは違う。
ウィリアムは決断できなかった過去を抱えながら、団員を守る団長として戦い続ける。
ランギルスは兄を見下す価値観から、自分の強さそのものを見つめ直していく。
ライアは復讐の前提だった500年前の事件の真実と向き合う。
人間ファナは他者の憎悪や国の実験によって決められた生き方から、自分自身の記憶と人生へ戻ってくる。
マルスは国の兵器になるよう育てられながら、最後には自分の意思でファナを守る道を選ぶ。
僕が『ブラッククローバー』らしいと思うのは、悲しい過去を「何をしても許される理由」にしないところだ。
ウィリアムに複雑な事情があったことと、彼の選択によって王国へ被害が生じたことは両方描かれる。
ランギルスが家庭の期待を背負っていたことと、フィンラルへの攻撃的な振る舞いも別の問題として見る必要がある。
過去はその人物を理解する材料にはなる。でも未来をどう生きるかは、その後の選択で決まる。
この考え方が5人に共通しているように感じるんだ。
5人は「才能がある側」から見るもう一つのブラッククローバー
ここからは僕なりの考察になる。
『ブラッククローバー』の主人公アスタは、生まれつき魔力を一切持たない。
それでも鍛えた身体と反魔法を武器に、魔法帝を目指して進み続ける。
だから作品全体には「才能がなくても未来を諦めない」という熱いイメージがあるよね。
でも今回の5人を見ると、その反対側にも大きなテーマがある。
それは、「才能があるからといって、その才能に人生を支配されていいわけではない」という物語だ。
ランギルスは才能があったから、家族から強い期待を受けた。
マルスとファナは才能があったから、国に利用された。
ウィリアムは珍しい世界樹魔法を持ったことで団長になる道を開いた一方、その世界樹魔法がクリフォト計画で狙われる理由にもなった。
ライアも強大な魔力と模倣魔法を持つからこそ、エルフたちの復讐における重要な戦力になる。
才能は「持っていれば幸せ」という単純なものではないんだ。
強い力は、ときに他人からの期待、利用、責任まで引き寄せる。
そう考えると、アスタの物語と5人の物語は鏡合わせになっているように見える。
アスタは「才能がなくても、自分の未来は選べる」。
一方の彼らは「才能があっても、他人に未来を決められていいわけじゃない」。
この二つが同時に描かれるから、『ブラッククローバー』の「諦めない」という言葉も単なる努力論では終わらないんじゃないかな。
特に象徴的なのがフィンラルとランギルスだ。
同じ空間魔法なのに、ランギルスは直接攻撃に優れ、フィンラルは移動と支援に優れる。
単純な破壊力だけを基準にすれば、ランギルスのほうが「強い魔法」に見える。
でも物語ではフィンラルの空間魔法が仲間の移動、救出、強敵攻略で何度も決定的な役割を果たす。
つまり二人の能力そのものが、「強さを測る物差しは一つじゃない」と示しているようにも見えるんだよね。
ウィリアム、ランギルス、ライア、ファナ、マルス。
この5人は所属も時代も立場も違う。
それでも「生まれや才能によって決められた自分」から離れ、「自分はこれからどうするのか」を問い直していく点ではつながっている。
だから5人を横断して見ると、白夜の魔眼編や魔女の森編で散らばっていたエピソードが、一つのテーマとしてまとまって見えてくるんだ。
まとめ
『ブラッククローバー』のウィリアムは世界樹魔法を操る金色の夜明け団長で、身体をパトリの魂と共有していた。
ランギルスはフィンラルの異母弟で攻撃型空間魔法の使い手。ライアは三魔眼“不実”の模倣魔法使いで、本物のリヒトと同時代を生きたエルフだ。
そして最も混同しやすいファナは、人間ファナと500年前のエルフファナが別人と覚えるのがポイント。
マルスが鉱石魔法に加えて炎魔法を扱い、人間ファナ側にも鉱石系の魔法が現れるのは、ダイヤモンド王国で行われた人工的な魔導戦士強化と結びついている。
5人に共通しているのは、自分では選べなかった出生、才能、転生、家族の期待、人体改造などによって人生を左右されたこと。
それでも物語は「最初から何を与えられていたか」だけでは、その人物の価値を決めない。
与えられた役割から離れ、次に何を自分で選ぶのか。
この視点で読み返すと、ウィリアムの迷いも、ランギルスの成長も、ライアの復讐も、ファナとマルスの再会も、アスタの物語と響き合って見えてくるんじゃないかな!
5人の関係を整理してから読み返すと、序盤の魔法や言動に仕込まれた伏線も見つけやすくなるよ。
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よくある質問
ウィリアムとパトリは同一人物ですか?
同一人物ではないよ。
ウィリアムの身体にパトリの魂が転生し、一つの肉体を二つの魂が共有していた関係だ。
人間ファナとエルフのファナは同一人物ですか?
別人だ。
人間ファナへ邪眼が埋め込まれ、500年前のエルフファナが最初の転生を遂げたことで、三魔眼時代には二人の存在が一つの身体に重なっていた。
マルスはなぜ鉱石魔法と炎魔法を使えるのですか?
ダイヤモンド王国で行われた魔導戦士への人体改造が理由だ。
マルス本来の鉱石魔法にファナ由来の炎魔法の性質が組み合わされ、二種類の属性を扱える状態になっている。

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